禁酒・禁煙で「性格が変わる」と言われる理由

禁酒や禁煙を続けていると「性格が丸くなったね」と言われることが、私の場合はけっこうありました。
最初は自分ではよく分からなかったんですが、お酒やタバコをやめることで気持ちの浮き沈みが落ち着いたのは本当だと思います。
医学的にも、アルコールやニコチンは脳の「情動のコントロール」を司る前頭前皮質を乱しやすいと言われています。
これは、NIAAA(アメリカ国立アルコール研究所)の研究でも提言されている内容です。
つまり、禁酒・禁煙を続けることで、感情が安定しやすくなるのは自然なことだと思います。
怒りっぽさが減った理由

私はお酒を飲んでいた頃、ちょっとしたことでイライラしたり、気持ちが乱れやすかったんです。
特に翌日の二日酔いの日は、些細なことで怒りがこみ上げてしまったことも多かったです。
禁酒してから気づいたのは、「怒り」は体調と密接に繋がっているということでした。
スタンフォード大学の心理学者ロバート・サポルスキー氏の著書『Why Zebras Don’t Get Ulcers(なぜシマウマは胃潰瘍にならないのか)』にも、ストレスホルモンと衝動性の関係が説明されていて、アルコールはそれを強く刺激するらしいんです。
禁酒してからは、朝の体調が良くなったぶん、イライラが自然と減っていきました。
落ち込みやすさが改善した

私は元々、夜になると落ち込みやすいタイプでした。
飲んでいた頃は、お酒を飲むと気持ちが軽くなるように思えていたんですが、実際はそのあとすごく気持ちが沈んでいました。
禁酒してからは「落ち込みの波」が減りました。これは、アルコールが脳内のセロトニンを乱すという、ハーバードメディカルスクールのレポートにも書かれている内容と一致しています。
さらに禁煙によって血流が良くなることで、脳の働きが安定し、気分の乱高下が落ち着きやすいと言われています。
私自身も、いつの間にかメンタルが安定していることに気づきました。
人に優しくなれた理由

禁酒禁煙を続けて感じたのは、「他人にイライラしにくくなった」という変化でした。
以前は、疲れていたり二日酔いの日は、相手の言葉を深読みしてしまったり、余裕が無くなることが多かったです。
でも、禁酒禁煙で体調が整い、寝つきが良くなり、翌日の気持ちがスッと軽くなることで、余裕を持って人と関われるようになりました。
『スタンフォードのストレスを科学する』でも、睡眠の質の向上が「対人関係での思いやり」に影響する、と紹介されているのですが、まさにその通りだと思います。
禁酒禁煙は「性格を作り直す期間」だった

禁酒禁煙を続けることは、私にとって性格を「作り直す」ような期間になりました。
お酒やタバコでごまかしてきた不安やイライラと向き合うことで、感情の扱い方が自然と上手くなったように感じます。
周囲の友達からも「前より穏やかになったね」と言われるようになりました。
これは性格が変わったというより、“本来の自分に戻れた”という感じだと思います。
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